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2000.6.3『Turkey Seminar』2-05
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みなさん こんばんは。
Dr.
Pの『Turkey Seminar』の時間がやってまいりました。
*******((((((((((((BOOK2第5回))))))))))*********

♪You will always be inside my
heart
いつもあなただけの場所があるから
I hope that I have a place in
your heart too
Now and forever
you are still the one
今はまだ 悲しい Love song
新しい歌 うたえるまで
−−−First
Love by Utada Hikaru
では 本日も 張り切って まいりましょう。
その前に チョットだけ。
***********((((((((((((((簡易掲示板))))))))))))))************
Q3さんのご質問にお答えします。
こんばんは。Dr.
Pです。
------Q3 Wrote:
> Q3@ぐんまです。
> Dr. P 第10回講義
ありがとうございました。
>
> あのぉ 質問いいでしょうか?
>
> Q1.パーセク というのはなんですか。
*****Answer************
◆◇==> Parallax
Secondの略語。
1パーセク(約3.26光年)は
天文単位を弧とした時の角度1秒の視差。です。
***********************
> Q2.最初の宇宙粒子
と 現在の宇宙の質量は等しいのですか?
> Q3.
(といってもわたしのことではなく)
>
宇宙粒子が置かれていた 空間
というのは考えられるのでしょうか。
>
はじめから必要なスペースが有ったのか、それとも空間もともに広が
っていく のですか。
*****Answer************
◆◇==> 第5回の講義を 今一度 ご覧頂けませんか?
量子的トンネル効果というくだりです。
Q3さんのご質問は、古典理論でいう 質量×速度=運動量
の確定という式が成り立たない ビッグバンの特異点に対す
る解釈=不確定性原理を ご理解なさらないと 正しい解に
到達しません。次回の講義で 再び触れることとします。
・・・深く ひねってみて下さい。深く 脳味噌で汗をかく程に。
宇宙の深淵は もうすぐ そこに 見え始めます。
とても 根源的な質問。さすがですね?
このストーリー仕立ての ゼミの 行きつこうとする先の
テーマに深く関わっています。
***********************
>
私の家の庭で、宇宙粒子を置いて実験したら
我が家は破壊されますか。
>
それとも空間の広がりとともに
宇宙の果てに存在しつづけますか。
> もし
なくならないなら 実験してもおもしろいかも。
>
みんなががこんなことをやって、宇宙がいくつもできちゃうなんてことはな
い のですか。
*****Answer************
◆◇==> 次次回あたりで、「人間原理宇宙論」を展開する予定です。
答えは、その中にある?かもしれません。
ご自分で思っているほど 荒唐無稽な質問ではありませんよ。
ここにおいても、Q3さん なかなかに鋭いご質問を投げかけま
したね?
***********************
>
>
ガモフ全集の何冊か呼んでましたが、こんな偉い人だとは知りません
でした。
*****Answer************
◆◇==> なんといっても 良き師に 恵まれました。
かの アレクサンドル・フリードマンの弟子ですからね。
フリードマン宇宙モデルの。
****************That's
All*************************************
*******((((((((((((Poesie@Kichijoji))))))))))*********
《イントロ 了》
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☆★☆ それでは、第11回目の授業 開講します。起立っ 礼ぃ 着服(コラ!?)
*****Turkey
Seminar*****#009*****2000.5.31*****Dr. P*****

NGC3242星雲 NGC7009星雲 NGC7293星雲
NGC7662星雲
うみへび座 3800光年 みずがめ座 4100光年 みずがめ座 490光年
【2-05】 BOOK 2 : 現代宇宙論の萌芽
Sheet 11
前回のラスト:
宇宙には始まりも終わりもなく、無限の過去から無限の未来まで、いま観測されるような姿のままで存在し続けた、というモデルは考えられないだろうか?
そこで、ホイルらが採用したのが【完全宇宙原理】と呼ばれる概念でした。
その弱点をさらに補強するために採用したのが「C場」という新しい場の概念。このCは、クリエーション(創造)から名付けられました。本来は宇宙の時空に備わった基本的な性質のひとつでもあります。
−−−−本日は、ここから 続きます。
この場の働きは、無から物質を生み出すことでした。宇宙が膨張することによって、空間が次第に希薄になっていくと、このC場が作用して、空間が薄まった分だけ新しく物質を補給する。
したがって、空間が膨張するという性質をもっているにもかかわらず、この宇宙はどれだけ過去に遡っても、どれだけ未来へ進んでも、そこから見渡した宇宙には必ず同じ密度で物質が存在し、相変わらず同じペースで宇宙は膨張を続けている、という考え方なのです。
−−−いわば、この宇宙はバスタブのように、その空間的広がりにおいて、一定の枠をはめられた無限個の領域の集まりと言っていい。宇宙のどの一点に立っても、その周囲の空間は、一定の膨張率をもって広がり続け、遠方へ行くほどその膨張速度は大きくなって、およそ160億光年かなたで、後退する速度は光速に達する。そこから向こうは、もはや我々の観測の及ばない世界であり、そこから外へこぼれ出ていく物質はバスタブからあふれた水と同じである。あふれた分は蛇口、すなわちC場がどんどん補給してくれる。−−− |
これは、ある意味で今日の物理学の基本原則を破壊しかねない発想でした。無から有が生じるということは、エネルギー保存の法則という物理学の公理が否定されることでもあります。
ホイルの計算によりますと、宇宙の膨張による密度の低下を補うためには、真空1リットルにつき、5千億年に1個の割合で陽子が生成されればそれで充分だという。このような、低い生成頻度では、とうていそれを実験的に確かめることはできないが、もしかすると、そのレベルでは本当にエネルギー保存の法則は破れているのかもしれません。
ともあれ、この説は、宇宙の誕生の瞬間というビッグバン理論最大の謎を回避することができるという魅力のため、1950年代には多くの支持者を集め、ビッグバン理論の最強のライバルになっていったのでした。
しかし、この【定常宇宙論】がある日唐突に、といった感じで、それも宇宙論とは本来関係のない場所で起こった発見により、息の根を止められることとなったというお話、確か、KOKA@尼崎さんとのレスでお話したような記憶があります。
ビッグバン宇宙論は、この直接的な物証が発見されて以来、実証科学としての基本条件を備えた唯一の宇宙論として、いっきに時代の寵児になった件はBOOK 1で述べた通りです。
一方、【定常宇宙論】の提唱者であるフレッド・ホイルは、今日なお自説を捨てず、観測事実と矛盾しないような補強理論を発表しているが、どうやらその支持者は現在ほとんどいないようです。
現代宇宙論は、宇宙そのものの構造というもっともマクロな視点と、宇宙をかたちづくる根源的な物質や力はなにかというもっともミクロな視点とを統合する科学といえます。アインシュタインは、相対性理論の完成によって、宇宙の構造に挑む我々のマクロな視点の確立に大きく寄与してくれました。
しかし、一般相対性理論に基づく宇宙モデルを完成させ、自分なりにこの問題に決着をつけたアインシュタインは、その後自らの研究の方向を「統一場理論」、すなわち、電磁気力と重力という宇宙の基本的な力の統合に絞り込み、ミクロの宇宙像の構築というテーマからは離れていきました。そして、このとき以来、新たに台頭してきた『量子力学』と呼ばれる科学に基づいて構築される宇宙像を、アインシュタインは生涯受け入れることなく、彼の美学に反するその宇宙像を執拗に攻撃し続けたのでした。
かつて、古典力学に立脚する宇宙像をあれほど鮮やかに根底から覆してみせたアインシュタインが、新しい科学の提示するさらに革新的な宇宙像の全面否定に回ったのは、歴史の皮肉としか言いようがありません。
だが、彼の態度にも無理からぬものがあったといえます。量子力学がもたらした、この宇宙のあり方に関する新たな視点は、量子力学の完成以来70年以上を経過した今日にいたるまで、なお我々の日常感覚的には到底容認しがたい奇説と写りますし、まだかなりの数の科学者が、理論的にはそれを受け入れつつも、感情的には反発を続けているのです。
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では、量子力学的宇宙像の何がそんなに人間の感情を逆撫でするのでしょうか?ごくかいつまんで、その理由を追ってみることにしましょう。
量子力学の基礎は、20世紀の初頭、ちょうどアインシュタインが相対性理論を構築していた時期に築かれました。1900年、ドイツのマックス・プランク(1858〜1947:ノーベル賞物理学者)が、物体から放射される電磁波のエネルギー分布は不連続であることを発見したことにさかのぼります。
これは何を意味するかといいますと、電磁波は、ある特定の単位のエネルギーを持った粒子の形で放射されているとしか解釈できないということです。プランクはこの仮想の粒子を「量子」と命名しました。
次の重要なステップは、実はアインシュタイン自身が築いたもの。1905年、アインシュタインは、強い光を受けた金属結晶の表面から電子が叩き出される「光電効果」の解釈に光の量子説を導入し、光電効果は光量子の衝突によって生じるという理論を発表。光量子仮説は多くの研究者の認めるところとなり、1921年には、この研究によって、彼はノーベル賞を受賞しました。よく言われることですが、アインシュタインがノーベル賞を受けたのは、相対性理論の業績に対してではなかったのです。
さて、光が一面において波であることは、さまざまな実験によってすでに一般的に承認されていました。ところが、その光が粒子としての側面を持つことがこうして明らかになると、我々のこれまでの確信は急にあやふやなものになり始めます。
波と粒子とは本質的に別なものであるはず。粒子とは確かな実体を備えたものでなければならないはずなのに、少なくとも極微のレベルでは、粒子と波との間に厳密な境界はないらしいのです。
1913年、デンマークのニールス・H・ボーア(1885〜1962:ノーベル物理学者)は、プランクの発見したエネルギーの量子的不連続が、原子の内部にも存在することを発見しました。電子の軌道は任意の半径をとるものではなく、電子の持つエネルギーに応じた一定の飛び飛びの値しか取れないのであると。その代わり、もしこの特定の安定した軌道がなければ回転(加速)運動を行う電子はどんどんエネルギーを電磁波の形で放出し、原子核に向かって墜落してしまうはず。量子という概念は、原子の構造を支えるのになくてはならないものだったのです。
やがて、1920年代になると、量子の概念は急速に拡張されていきました。1923年にはフランスのルイ・ド・ブロイにより、「物質波」の理論が確立され、原子のなかのあらゆる粒子は波でもあり物質でもあるという事実が明らかにされたのです。
さらに、1925年にはドイツのウェルナー・ハイゼンベルクにより、「行列力学」が、翌年には同じくドイツのエルヴィン・シュレディンガーにより、「波動力学」が完成され、粒子と波の間の揺れ動くある実体を、それぞれ別のアプローチから数学的に記述できるようになったのです。そして、1927年、ハイゼンベルクがこれらの成果をまとめ、【不確定性原理】として発表したことにより、量子力学は完成の段階に入ったと言われています。
おそらく、不確定性原理は、一般相対性理論と並ぶ−−あるいは、我々の世界認識に与える衝撃の大きさという点では、それをはるかに凌ぐ、20世紀科学史上最大の収穫の一つと言えるでしょう。この原理によれば、我々の世界認識の基礎である客観的観測という概念そのものが根本的に否定されてしまうからです。
| 今、ここに、ひとつの粒子がある経路をたどって一点から一点へ移動中であるとします。古典的な解釈によれば、ある瞬間における粒子の位置と運動は厳密に計測することができます。だから、この二つのデータがそろえば、その次の瞬間、さらにその次の瞬間の粒子の状態が完全に予測できるはずです。 この考え方を拡大すると、もし全宇宙に存在するすべての粒子の現在の位置と運動状態がわかれば、それをどんどんシミュレートして、宇宙の過去の状態から未来の状態まで、すべての宇宙の歴史が完全に記述できることになります。 |
ところが、不確定性原理に従えば、ある瞬間の粒子の位置と運動状態を同時に、かつ厳密に定めることは絶対にできない。なぜなら、対象を観測すること自体が、粒子の状態に影響を及ぼしてしまうからです。もし、粒子の位置を確定したとするとその運動が不確定になり、粒子の運動を確定すればその位置は不確定になります。 一点から一点への粒子の運動を観測する場合にも、量子力学の立場では、もはや特定の瞬間の粒子の位置を厳密に答えることはできません。そもそも、そこに存在するのは明確な実体ではなく、出発点から到達点までの間に広く広がった波なのです。 |
従って、ある瞬間の粒子の位置は、正確な座標としてではなく、「そこに粒子が存在する確率は何%」という言い方でしか答えられないのです。人間が観測対象をある特定の場所や状態で見出したとすれば、それは、人間が観測することによって対象の状態を「確定」したということにほかなりません。 すべての現象は、人間に観測されて初めて、完全な現象となる−−言い換えれば、観測こそが現象のあり方を決める−−ということになります。 |
ニールス・ボーアを中心とする、いわゆるコペンハーゲン学派の学者たちによって確立された、この不確定性原理に基づく驚くべき新しい世界認識を「コペンハーゲン解釈」と呼びます。《ボーアはその著『原子論と自然描写』のなかで、「常に実験の最終結果のみを見よ。決して量子的抽象概念に関して〈形而上学的〉疑問に迷い込むなかれ」と説いています。》
そして、これこそがアインシュタインが最も忌み嫌った量子力学の中心命題だったのです。彼にとって、人間が観測しようがしまいが、客観的対象は常にそこに存在し続けていなければならないもの。
アインシュタインが量子力学者たちに投げかけた皮肉の数々は、今でも語り伝えられています。
−−曰く、「君達は、一匹のネズミが観測するだけで宇宙を変えられると主張す るつもりかね?」 −−また曰く、「君は、君が見ているときだけ、月がそこに実在すると本気で信 じているのかね?」 |
主に、ボーアを相手に繰り広げられたアインシュタインの量子力学批判は、やがて、量子力学に対する最も痛烈な打撃となる一つのパラドックスを生み出しました。
これが、1935年、共同研究者であるボリス・ポドルツキーおよびネイサン・ローゼンと共に作り上げた、いわゆる「EPR実験」と呼ばれる思考実験でした。
《「EPR実験」については 既述 BOOK 1参照》
●アインシュタインが導き出した結論: −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ○これに対して、ボーアが行った反論の要旨は: |
ここで、論争は二つの科学的信念の不毛の堂々巡りに陥ってしまいます。アインシュタインは、死ぬまでコペンハーゲン解釈に基づく世界認識を受け入れることなく、その信念を【神はダイスを振りたまわず】という言葉に託して繰り返し表明し続けました。
一方、ボーアの立場も決定的な勝利を収めたというにはほど遠く、多くの研究者は近年まで最終的態度を内心決めかねていたと思われます。
この状況に、ついに突破口が開かれたのは1964年のこと。この年、北アイルランド出身の物理学者ジョン・スチュアート・ベルは、「観測に対して独立した局所的実在」というアインシュタインの信念を決定的に否定する方法を発見したのでした。
−−−−この続きは、次回に。
*********(((((((((((((BOOK 2-05 了)))))))))))))**********
次回(第12回目)は 今回取り上げきれなかった「人間原理宇宙論」に入りたいと思います。
乞う ご期待!
《みんな 楽しんでるかなぁ お〜い! どうしてるぅ?》
−−−That's All for Today ! So
Long Everyone !
(では、本日は、ここまで。)
By
Dr. P
E-mail :
poesie@s5.dion.ne.jp
URL : http://poesie.hp.infoseek.co.jp/
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